2015年5月17日日曜日

復活したバレンシア -彼らの成功はどのようにして起こったのか-

当ブログ3回目の記事は、私が長年追い続けてきているバレンシアのことについての記事となります。

ご存知の方もいると思いますが、私がサッカーを見るきっかけとなったのがバレンシアです。
14/15シーズンからバレンシアは経済的でもスポーツ面でも成功を収めています。
長年財政面で不安を残し、自転車操業でギリギリこらえてきたクラブが、現在の安定と過去の栄光を取り戻しつつあるのか。

最近リーガを見始めた方、バレンシアを見始めた方。
もしくは、興味を持ち始めた方に向けた、バレンシアの過去と現在の記事となっています。
少々長めの記事となりますが、読んでいただければ幸いです。



まず今シーズンの成功に入る前に、これまでのバレンシアを取り巻いていた状況をおさらいします。

バレンシアは長年、巨額の借金に苛まれていました。
その理由として主に

・無計画かつ効果的ではない補強
・スペインを取り巻く不況
・ソレール元会長による詐欺行為

の3つがあげられます。

最初に 無計画かつ効果的ではない補強 について見て行きましょう。

バレンシアは借金がありながらも結果を残していると持て囃されたこともありますが、実は補強に関しては失敗していることも多かったのはあまり知られていない印象です。


こちらの表は、獲得時に費用がかかり、かつ07/08~13/14シーズンの間に退団した選手のうち、収支に損失が出た選手です。
その数なんと24選手。
もちろん、この中にはこれまでの活躍を考慮して、退団時の移籍金を求めない例もあります。
ジョナスやジョアン・ペレイラ、モリエンテスがその例です。
しかし一方で、赤字で示した選手のように、在籍中に目立つような活躍をほとんど残せず、不良債権と化してしまった選手も多数存在しています。
特に成績的にも低迷した07/08、13/14シーズンの補強の失敗が目立ちます。
1800万€という巨額の獲得費用を投じながら、全く戦力にならなかったマヌエル・フェルナンデスやバネガ(彼はエメリ政権時代には活躍したが)は、2人で3600万€を獲得費用に当てながら、回収できたのは僅か450万€。
ベティス時代に旋風を巻き起こしたホアキンも、バレンシアでのラストシーズンを除けば2500万€という値段は全くの期待外れであったとも言えます。
(なお、この2500万€という移籍金は、獲得費用が特殊なロドリゴを除くと現在もクラブ最高タイ)

13/14はこちらの表にある選手以外にも移籍金のかからないフリー移籍でも数選手を獲得していますが、14/15現在も戦力としてカウントされているのはハビ・フエゴとヴェゾのみという状況です。

では逆に利益をあげることになった選手を見てみましょう。


損失の時と違い、その数たったの10名。
しかもそのほとんどがクラブにとって必要不可欠な選手であったことを考えると、当時のクラブの厳しい状況が伺えてきます。

もっとも、わずか10名の放出で24名分の損失のほとんどをカバーできているのは優秀とは言えますが・・・

しかし、獲得する選手の大半が思うような結果を残せず、活躍した選手はすぐさまクラブの赤字補填のために売却されるという状況にあって、選手の移籍による収支がマイナスというのは、当時のクラブ財政にとっては大きな痛手でした。


次に スペインの不況とソレール元会長の詐欺行為 についてです。

スペインは近年、大不況に見舞われています。(この話については省略)
もちろんサッカー界も例外ではなく、バルセロナとレアル・マドリーを除く全てのクラブはこの不況の影響を受けている状況です。
バルセロナとレアル・マドリーも不況の煽りは受けているのでしょうが、収入も多いので別のお話。

さて、そんな大不況の中、徐々に悪化するクラブ財政にとどめを刺したのがファン・ソレール元会長の悪行です。

彼は2004年10月にバレンシアの会長に就任しましたが、前会長のハイメ・オルティ氏を追い出しての就任劇でした。
その後、2007年にバレンシアの独裁を宣言すると、新スタジアムの建設をスタートさせます。
しかし時はスペイン大不況。
建設費用は銀行からの貸し入れと、現スタジアムのメスタージャの土地売却費用で賄おうと考えていたのが大誤算。
不況で土地は売れるはずもなく、建設はストップし、銀行への莫大な借金返済だけが残ります。
2008年に会長を退く形になりますが、彼の後任となった会長はソレールの息のかかった部下であり、結果的にソレールによる傀儡政権でした。
この夏、株式が次の会長であるビセンテ・ソリアーノ氏のものになり、クラブとは手が切れるのですが、同シーズンからメインスポンサーを務めるValencia Experienceが新たな問題となります。

08/09シーズンのメインスポンサーであったValencia Experienceですが、その存在を知る人がいなかったのです。
それもそのはず、実はこの会社、ソレール元会長が作り上げた実態のない幽霊会社です。
ソレール元会長はこの幽霊会社を利用し、クラブの負債をごまかすことを思いついたのですが、結局社員に給料を一度も払わず、それに異を唱えた社員を解雇するなどし、クラブ、社員両方から訴えられる結果となりました。

結果的に、ソレール氏が会長に就任した時にあったクラブの負債2億5000万€は、彼の退任時に7億500万€まで膨れ上がり、このValencia Experience問題で更に増加。
前年のクーマン政権下による成績不振も重なり、クラブの財政はもはや立て直せないところまで落ちる結果となりました。

クーマンの話についてはとりあえず
 ・バレンシアの歴史上、最低の結果(就任期間中)
 ・理由もなくクラブのレジェンド3人(アルベルダ、カニサレス、アングロ)を戦力外扱い
 ・給料だけ貰ってあとはやる気なく適当にやるだけ(終盤はもはや練習すらせず、違約金だけ貰う)
 ・自身が何もしないのにメディアに出ては悪口ばかり言う(ホアキン30€発言など。現在も)
 ・解任後、クラブから支給されていた車を持ち逃げ(後日、クラブ側の追求でしぶしぶ返却)
といった点をおさえておけばいいです。
正直、ここについては語りたくもないので、もっと知りたければこちらを見てください。

余談ですが、ソレール元会長、2014年4月にソリアーノ氏を誘拐、殺し屋を雇って殺害しようと計画した罪で逮捕されています。結局何がしたかったんだこいつは。



さて、ここまではクラブの負の部分についてでしたが、ここから内容は一転、今シーズンの成功の要因となった買収問題についての内容です。

新年も目前に迫った2013年の12月末、突如としてシンガポールの大富豪であるピーター・リムがクラブの買収を検討しているという情報が出ました。
リム氏は熱心なスポーツ好き、サッカー好きとして知られており、F1界でも顔が利くほか、世界一の代理人であるジョルジュ・メンデス氏との交友も深く、かつてリヴァプールの買収にも名乗りでた人物です。
数年間かけて徐々に借金を返済していたバレンシアですが、12/13、13/14シーズンは成績不振により返済額も少なくなっていたところでの買収話でした。
当時のバレンシアは負債が3億100万€合ったとされていますが、彼の出してきたオファーは2億5000万€のキャッシュ払いによる負債の解消とバレンシアの購入という、にわかには信じられないものでした。
この話以降、複数の企業や投資家がバレンシア買収に名乗りをあげることになりました。
有名所では、先日アトレティコの株式を購入したWandaグループや、ハゲタカファンドことサーベラスなど、7つの企業・投資家がオファーをしてきたとされています。

結果としてはこの買収問題は、最初に話が出てから半年後の5月18日にピーター・リム氏の所有する会社であるMeriton Holdings Limitedに売却することで決定しました。
この買収により

 ・VCF財団の負債の全額返済と1億€の融資
 ・クラブへの1億€の融資
 ・リファイナンス...2億2000万€
 ・クラブ100周年となる2019年までに、現メスタージャの土地売却と新メスタージャの建設完了
 ・選手獲得費用...6500万€ (1年目)
 ・全ての権利や公約への保証

などがリム氏からバレンシアに対して約束されることになりました。
ソレール時代に多くの負債を抱えたバレンシアですが、これまで返済してきた負債の残りのほとんどが解消されることになりました。
また、ネックであった新スタジアム問題についても、先日アトレティコの株式を購入したWandaグループが土地の購入を検討しているとも言われており、建設も再開が決定されています。
また、スペインでの買収というとマラガやラシン・サンタンデールのような失敗例があるため、デリケートな話になりますが、そちらも保証を取り付けることにより信頼関係を築いているとも言われます。
こちらについてはリム氏や、クラブの取締役会長レイ・ホーン女史が頻繁に試合に訪れていることや、執行会長であり先代会長のアマデオ・サルボ氏との関係も良好であることから心配は不要でしょう。
結果的に、破綻寸前であったクラブは、1人の大富豪の熱意と誠意により、僅か半年で救われることになりました。



それではここからは、新生バレンシアの移籍市場での動きと、現在のチームの内容について見ていきます。

買収により金銭面での不安を解消したバレンシアでしたが、クラブ生え抜きのフアン・ベルナトが自身のキャリアにおけるステップアップを選択し、1000万€という移籍金を残してバイエルンへ移籍するという幸先の悪いスタートとなりました。

しかしながら、これまで不良債権と化していた選手の大量放出を行い、代わりに有力な選手を連れてくることに成功しました。


こちらの表の選手が14/15新加入選手。
冬に獲得したエンソ・ペレスは純粋な獲得としてはクラブレコードタイとなる2500万€
更に、ネグレドの買取OP(2700万€)を行使した場合、クラブ史上最高額となります。
アンドレ・ゴメスとロドリゴ・モレノに関しては、リム氏が所有するMeriton Holdings Limitedが選手の保有権を購入し、バレンシアへレンタルさせた後、クラブの買収が正式に決定した段階で完全移籍となったため、クラブが実際に払った金額はありません。(名目上は1500万€、3000万€の買取OP行使)
現在、レンタル組が活躍しているとは言いがたいですが、移籍金を支払って獲得した選手は戦力として非常に重要な役割を果たしており、近年のバレンシアの補強としては成功の部類に入ります。

この移籍市場での動きにはリム氏の友人であるジョルジュ・メンデスの影響が強く出ており、獲得した選手の他、来シーズン獲得の候補にあがっている選手のほとんどがジョルジュ・メンデス物件となっています。



長くなりましたが、いよいよ今シーズンのバレンシアの内容について触れていきましょう。

今シーズンのバレンシアのシステムは以下の通り。


4-3-3のシステムを基本とした戦い方をしています。
今シーズンから就任したヌーノ・エスピリト・サント監督は守備の構築と攻守の切り替えを重要視し、チームのパフォーマンスを劇的に改善させました。

守備の面で重要になるのは、ハビ・フエゴの存在です。
加入2年目となる彼は、低迷していた昨シーズンも中盤の守備のタスクを1人でこなしていました。
今シーズンからは、パレホとアンドレ・ゴメス、オタメンディとムスタフィという中盤、最終ラインの選手を繋ぐ役割として機能しています


守備時の代表的な例。
ハビ・フエゴはバイタルエリアを相手に使わせないようなポジショニングを常に意識しています。
自身の広いカバーエリアとポジショニングを活かして複数のパターンにも対応できる状況を自身の能力とヌーノ監督による守備戦術によって構築。
画像の例は今シーズンのバレンシアによく見られる形で、サイドから攻撃されている際にこのようなポジションを取ることがあります。
サイドバックとサイドハーフが守備にあたることで、常に数的有利の状況を作り出しています。
また、中のポジショニングを常にインターセプトできる位置取りをすることで、ボールを奪った後にカウンターを仕掛けられるような仕組みになっています。
中盤のパレホ、アンドレ・ゴメスはこのカウンターの際に重要な役割を担っており、トライアングルを維持して守備の陣形を崩さず、ボールを奪った際にどちらかが必ずフリーで前線へ駆け上がる役割を持っています。
また、カウンターが失敗に終わっても、攻められていた逆サイドの選手(画像の例だとピアッティ&ガヤ)の攻め上がりのポジショニング、タイミングによりすぐさま遅攻に切り替えることができています。
オタメンディ、ムスタフィという両CBは空中戦、対人戦に抜群の強さを発揮するため、苦し紛れに揚げられたクロスはもちろん、サイドを突破されてあげられたクロスにおいても尽く弾き返すことができています。


続いては攻撃の組み立て時。
カウンターではなく、自陣から攻撃を組み立てる際、ハビ・フエゴが最終ラインに落ち、両CBがサイドに広がり、両SBが高い位置に動くことで3-4-3を形成します。
この時、前線に張る役割を与えられているパコ・アルカセル以外の全ての選手が必ず複数のパスコースを用意しているポジションを取っています。
中でも重要な役割を持っているのはパレホ。
組み立ての際、彼は相方であるアンドレ・ゴメスより若干低い位置を取り、ピッチのあらゆる場所への配球を担っている。


フィニッシュの時の代表例。
今シーズンのバレンシアはシュートシーンの際にエリア内に人数をかけます。
今回の例はサイド(ピアッティ-ガヤ)のパス交換などからのクロス、パスをするシーン。
バレンシアのサイドは高精度のクロスを供給できる選手が多く、ガヤやフェグリなどといった選手はアシスト能力が非常に高い。
またピアッティはアシストのみならず、得点能力も高く、アンドレ・ゴメスと位置を変えてエリア内に侵入する役割もこなせる。
また、バラガンについても、13/14シーズンからは基本的な能力が飛躍的に向上しており、数シーズン前のような不安定さが消えている他、クロスからもチャンスシーンを多く作り出せるようになっている。

サイドからエリア内へボールを供給する際、パコ・アルカセルと逆サイドの選手、そして中盤のパレホかアンドレ・ゴメスがこれに対応する形を取っており、中盤の片方がクロスに、もう片方は相手選手との間でボールを受けることのできる位置を取る。
主にエリア内へ走りこんでシュートに絡むのがパレホ、繋ぎや第二次攻撃に比重を置いているのがアンドレ・ゴメスという形になっており、今シーズンの得点者を見ても、パレホが12得点、パコ・アルカセルが10得点、ピアッティが7得点、フェグリが5得点、アンドレ・ゴメスが4得点と、パレホがより多くのゴールに絡んでいる結果となっている。
また、この際もハビ・フエゴはあまり攻撃に参加することはなく、ボールを奪われた際のケアをするために、引いた位置に待機していることが多い。

局所的ではありますが、3つの例から今シーズンのバレンシアの戦術を見ていきました。
今シーズンの戦い方に複雑なものはなく、堅固な守備を構築し、速い攻めと適切なポジショニングと攻め上がりで攻守にバランスのとれた戦い方をしていました。
またセットプレーからの得点も多く、ムスタフィ、オタメンディの両CBが4得点、ハビ・フエゴが3得点と、守備の中心選手である3名がセットプレー時の重要な得点源ともなっていました。
GKのジエゴ・アウヴェスはバレンシアに来て以来、初めてフルシーズンで活躍することができ、先日にはリーガで最も多くのPKをストップした選手ともなりました。
 


長くなりましたが、今シーズンのバレンシアを取り巻く状況はこれまでと大きく変化しました。
買収によって成功への道のりが確立されましたが、今回のようなクラブの負債を全て解消してくれるような例は稀有だったと思います。
結果的には財政面、スポーツ面でも大きな成功を掴みつつあります。
欧州の舞台へ参戦する来シーズンは難しいシーズンになるでしょうが、ここで新生バレンシアの真価がわかるでしょう。


最後に、ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回は新体制下での戦い方よりも、クラブの外の問題についてスポットを当てました。
もしこの記事を読んで興味が出たという方がいれば幸いです。
そうでもなかった、雑な記事だなと思った方も、ここまでお付き合いいただき有り難うございます。

更新頻度の低いブログですが、時たま更新していますので、その時はまたよろしくお願いします。
それでは次回の記事でお会いしましょう。

2015年5月13日水曜日

リーガ 14/15 ベストイレブン

未明の記事に続き、今回は14/15シーズンのベストイレブンを選んでいきたいと思います

今回はワーストイレブンの記事と違い、真面目にやっていきます

ベストイレブンはワーストイレブンと違い、以下の条件を満たした選手のみを選出します

・20試合以上に出場している選手
・バルセロナ、レアル・マドリーに所属していない選手

ワーストイレブンの記事のように各ポジションごとに複数名の選手をノミネートし、そこからベスト選出という方式を取ります
それでは14/15シーズン ベストイレブン、どうぞ



【GK】

【ノミネート】
・ジエゴ・アウヴェス(バレンシア)
・ギジェルモ・ルジ(レアル・ソシエダ)
・イドリス・カメニ(エスパニョール)

【ベスト選出】
ジエゴ・アウヴェス(バレンシア)

【選出理由】
バレンシア移籍以降、怪我やグアイタとのポジション争いもあり出場機会が多いとは言えなかったが、今シーズンはこれまで怪我による1試合を除きフル出場中
驚異的な反応速度を誇り、バレンシアの最後の砦となっている
第36節のレアル・マドリー戦ではクリスティアーノ・ロナウドのPKを2度セーブした唯一の選手となっただけではなく、リーガの歴史上最も多くのPKを止めた選手となった彼はこれまで40本のPKのうち19本をストップし、ポストや枠外を含めると阻止率が50%以上となる目を疑うような数字を残している
次点のルジだが、間合いの取り方、セービング能力、手足の運び方などを見ると大器の予感を感じさせる
惜しくも選出とならなかった理由は前半戦の怪我によるもので、フルシーズンで出場できていればまた変わっていたかもしれない


【CB (2名)】

【ノミネート】
・ディエゴ・ゴディン(アトレティコ・マドリー)
・シュコドラン・ムスタフィ(バレンシア)
・ニコラス・オタメンディ(バレンシア)
・ニコラス・パレハ(セビージャ)
・ダビド・ロンバン(エルチェ)

【ベスト選出】
・ディエゴ・ゴディン(アトレティコ・マドリー)
・ニコラス・オタメンディ(バレンシア)

【選出理由】
-ディエゴ・ゴディン-
わざわざ説明するのもいらないが、アトレティコの堅牢な守備を最終ラインで統率
モヤのシーズン当初の確変が終わった後半戦も、彼の堅実強固な守備能力は安定していた

-ニコラス・オタメンディ-
FCポルト時代の彼を知っている人は「オタメンディに1200万€をかける意味はあるのか」という意見もあったが、蓋を開けてみると瞬く間にリーガ屈指のDFに
驚異的なまでの対人守備だけではなく、どんなボールにも食らいつき、弾き返す点では紛れも無くリーガNo.1といえる
純粋な守備能力のみならず、ところどころユーモアのあるプレーを披露してくれる点もプラス
1試合に2度もローリングシュートブロックをしたり電車ごっこからヘディングを決める選手がどこにいる。オタメンディング

次点となった選手のうち、ロンバンのノミネートについてだが、守備能力でいえば彼以外に適任の選手がいるかもしれない
しかしながら、終盤怒涛の追い上げでチームを残留に導き、自身もPKが多いとはいえ、リーガのDFとしては最多の5得点をあげた点については評価したく、激甘ではあるがノミネートさせていただく


【右サイドバック】

【ノミネート】
・ファンフラン・トーレス(アトレティコ・マドリー)
・コケ(セビージャ)
・ウーゴ・マージョ(セルタ)

【ベスト選出】
・ファンフラン・トーレス(アトレティコ・マドリー)

【選出理由】
今シーズンは多少攻撃参加を控えたりする場面も増えたが、それでも彼の推進力は頼もしいもの
現在のリーガで、彼以上に持ち運べる右SBはいないだろう
何かイレギュラーな事態が無い限り、来シーズンもベストプレーヤーの候補に上がるはずだ
ひとつ、注文をつけるとしたら、ファンフランはオフシーズンにスローインの練習をするべき
バレンシアにとてもスローインの上手い同ポジションの選手もいるし、アトレティコにもロングスローを得意とする選手もいるのだから、しっかりと学ぶように


【左サイドバック】

【ノミネート】
・ホセ・ルイス・ガヤ(バレンシア)
・ハウメ・コスタ(ビジャレアル)
・セルヒオ・エスクデロ(ヘタフェ)

【ベスト選出】
・ホセ・ルイス・ガヤ(バレンシア)

【選出理由】
 3名のノミネートとなった左サイドバック部門だが、ガヤ以外の選出は困難である
それほどまでに彼の今シーズンの活躍は印象的だった
的確なポジショニング、大胆な攻撃参加、高精度のクロス、優れた守備能力etc...
まだ弱冠19歳の選手とは思えないほどの質の高さは、実質リーガ1年目とは思えない
近いうちにスペイン代表に選出され、アルバやベルナトらと共に元バレンシア組左サイドバックとして切磋琢磨するだろう
もっとも、代表監督の目が白内障にでもかかっていなければ、の話だが


【ピボーテ】

【ノミネート】
・ハビ・フエゴ(バレンシア)
・グジェゴシュ・クリホヴィアク(セビージャ)
・イグナシオ・カマーチョ(マラガ)

【ベスト選出】
・ハビ・フエゴ(バレンシア)

【選出理由】
中盤の底で守備のバランスを取る、時にDFに落ちて3バックを形成して攻撃と守備の厚みを増す、 セットプレーから得点を奪う、的確な繋ぎで攻撃の起点となるなど、より一層プレーの質を向上させた印象がある
ガバガバラージョで守備を一人でカバーしていた頃、ゆるゆるバレンシア13/14で一人で頑張っていた頃よりもプレーに余裕ができ、獅子奮迅の活躍を見せているのは、中盤3人の関係性と彼の後ろの選手の頼もしさもあるだろう
そんな頼もしさ、気遣い、そして男らしさを評価したのか定かではないが、「ハビフエゴ男子」なる言葉まで生まれてしまった・・・罪な男だ


【CMF (2名)】

【ノミネート】
・コケ(アトレティコ・マドリー)
・ダニエル・パレホ(バレンシア)
・アンドレ・ゴメス(バレンシア)
・ミカエル・クローン=デリ(セルタ)
・ビセンテ・イボーラ(セビージャ)

【ベスト選出】
・ダニエル・パレホ(バレンシア)
・ミカエル・クローン=デリ(セルタ)

【選出理由】
-ダニエル・パレホ-
これまでのゲーム組み立てに専念するやり方から、組み立てもしつつエリア内まで侵入しフィニッシュに絡むようになった今シーズン、キャリアハイの12得点を記録している上に、パス成功率も85%という高い数値を叩きだしている
なおここ数年安定した成績を残しているにも関わらずスペイン代表に呼ばれていないのはなぜか
きっと代表監督が白内障にかかっているんだろう、うん

-ミカエル・クローン=デリ-
これまでのサイドでのプレーから中盤中央へポジションを変更したことにより覚醒
元がドリブルが得意な選手なだけに、ボールを持って相手を外し、決定的なパスやシュートへ持っていけるだけではなく、守備にも尽力し、組み立てでもその能力の高さを見せつけている
4-3-3システムであれば、彼こそが今シーズンのリーガNo.1CMFだろう


【右サイドアタッカー】

【ノミネート】
・ファビアン・オレジャナ(セルタ)
・フェデ・カルタビア(コルドバ)
・アルダ・トゥラン(アトレティコ・マドリー)

【ベスト選出】
・ファビアン・オレジャナ(セルタ)

【選出理由】
セルタのトリデンテの一角は、個での突破能力を活かした局面打開のみならず、チャンスを見逃さない動きも注目
彼の最大の持ち味であるドリブル能力を活かすためのクロスの精度やフリーランニングも精度が高く、ボールに関与せずともプレーに関与できる
今シーズンはフィニッシュワークにより絡むようになり、キーパスの本数も増加している
ただし芝を食べさせるのだけはよそうか


【左サイドアタッカー】

【ノミネート】
・アントワン・グリーズマン(アトレティコ・マドリー)
・マヌエル・ノリート(セルタ)
・サム・カスティジェホ(マラガ)

【ベスト選出】
・アントワン・グリーズマン(アトレティコ・マドリー)

【選出理由】
今シーズンのプレーエリアは主に2トップの一角であるが、今回は左サイドのアタッカーとして選出
昨シーズン開花した得点能力に更に磨きがかかり、決定力も数段上がった
元々の技術の高さは折り紙つきだったが、アトレティコ移籍1年目の今シーズンは、その技術の"見せ場"を更に広くしている
GKとの1対1を確実に沈め、時には観客を湧かせる優雅なプレーを披露している彼は、様々な引き抜きの噂があるものの、本人にスペインを離れる意思はないので、来シーズンもマドリードの地で活躍しているだろう


【FW】

【ノミネート】
・カルロス・バッカ(セビージャ)
・アリツ・アドゥリス(アスレティック・ビルバオ)
・セルヒオ・ガルシア(エスパニョール)
・アルベルト・ブエノ(ラージョ・バジェカーノ)
・ジョナタス(エルチェ)

【ベスト選出】
・ジョナタス(エルチェ)

【選出理由】
得点源の少ないエルチェにおいて、単騎特攻で得点を積み重ねる
まさにジョナタスのひとりでできるもん!
預ければゴリゴリと突撃してシュートまで持ち込め、ボールを持っていなくともエリア内へ侵入してくる動きは力強く、それでいて靭やかで柔らかなボールタッチもできる
来シーズンもスペインでやるのか、噂になっているセビージャへ行くのか、それとも全く別のリーグでプレーしているのかは現状では不明だが、夏の移籍市場では争奪戦は必至だろう

次点であるブエノだが、彼も本来はベストイレブンに入れるべき働きをしていた
しかしながら彼のポジションがトップ下であるため、今回は入れる場所がなく、あえてのこのポジションでのノミネートとした




システムはワーストイレブンと同様に4-3-3を採用
あの選手がいないこの選手がいない・・・といった意見もあるでしょうが、見逃してください
バラガン?ハハッ、何を言っているんだ君は

今回の選考ですが、最初に4-3-3というシステムを決めた後に選手選考に移っていました
そのため、FWの項で言及したように、ブエノを始めとしたトップ下の選手の選出が困難となってしまいました
最も、大半がCMFも務めることができたり、そもそもベストイレブンのノミネートに入らない選手が多かったというのが救いでした
それでもブエノに関してはどうしても入れたかったし、入れなければならないと思いましたので、あえて最前線の位置でノミネートさせてもらいました

・・・ブエノのファルソ・ヌエベ・・・面白そうな予感もしなくもない




というわけで、リーガ14/15シーズン ベストイレブンをお届けしました
次回の更新は週末です

「復活したバレンシア -彼らの成功はどのように起こったのか-」

というタイトルと共に、リーガ新規の方や他リーグを応援している方向けのバレンシア記事です
試合内容よりも外的因子に比重を置いた記事を予定していますので、よろしければそちらもご覧いただければ幸いです



それでは締めの挨拶として一言


「真面目にやっていくと言ったな? あれは嘘だ」


ありがとうございました!

リーガ14/15 ワーストイレブン

前回1月26日以来の更新となりました今回の記事は

リーガ14/15ワーストイレブン

と題してお送りします

4ヶ月近くも放置しておいていきなりワーストイレブンなどというネガティブ系記事をあげるなんて
こいつ何考えてんだ?とお思いでしょうか?
ええ、僕も思ってます

とは言ってもワーストイレブンだけ出して終わり、というのも失礼なので、もちろんシーズンベストイレブン記事もこの記事の投稿翌日にアップする予定です

今回は14/15シーズンのワーストイレブンを決めるというコンセプトでやっていきますので、明日のベストイレブン記事と合わせて ご覧いただければ幸いです




さて、今回のワーストイレブン発表!の前に今回の選出についてです

各ポジションごとに数名の選手をリストアップ(ノミネート)し、その中からワーストを決めるという方式を採用しました
選出理由なども少しですが語っていきたいと思います



【GK】

【ノミネート】
・ビセンテ・グアイタ(ヘタフェ)
・ギジェルモ・オチョア(マラガ)
・ヘスース・フェルナンデス(レバンテ)

【ワースト選出】
・ギジェルモ・オチョア(マラガ)

【選出理由】
ワールドカップでのセンセーショナルな活躍から意気揚々とリーガに参戦!
 と思いきや、カメニの牙城を崩すことは全くできず、国王杯で少しプレーしたのみ
たとえカメニがポロリもあるよ!しても立ち位置はベンチのまま
シーズン途中にはラジオでカメニが「オチョアとは口も聞かない」なんていう不仲説まで暴露する始末
おそらく来シーズンにはリーガにはいないであろう


【CB (2名)】

【ノミネート】
・ダビド・ナバーロ(レバンテ)
・トマス・ヴェルマーレン(バルセロナ)
・ラファエル・ヴァラン(レアル・マドリー)

【ワースト選出】
・トマス・ヴェルマーレン(バルセロナ)
・ラファエル・ヴァラン(レアル・マドリー)

【選出理由】
-トマス・ヴェルマーレン-
移籍金1500万€という高値でやってきたロンドンのキャプテン・・・
肩書だけで見れば期待できそうなものだが、蓋をあけると安定安心の怪我ブランド
治りかけては負傷を繰り返し、結局シーズン通して公式戦の出場はなし
35節にはようやくベンチ入りまでこぎつけたものの、37節以降のストライキが暫定的に決定したので今シーズンの出場は絶望的だろうか
そもそもプレーしていない選手をワースト扱いはどうなの?だって?
いや別にそういうの考慮してないんでほんとってかそういうのを入れないと選出できなかったんですごめんなさい

-ラファエル・ヴァラン-
ヴェルマーレンとは違い、一定数の試合に出場しながらワーストに選出
セルヒオ・ラモス、ペペという存在が大きいというのはわかるが、今シーズンはその両名が怪我や出場停止で出れないという試合がそこそこあったのにも関わらずムラのあるプレーに終始
リーガでのプレーも来シーズンで5年目
そろそろ自身のキャリアを考えてフルシーズン出場できるクラブへ行くか、それともマドリーでこの状況のまま満足するか考えどころ


【右サイドバック】

【ノミネート】
・ アンドニ・イラオラ(アスレティック・ビルバオ)
・ペドロ・ロペス(レバンテ)
・ゴルカ・エルストンド(レアル・ソシエダ)
・マルティン・モントーヤ(バルセロナ)
・ドウグラス(バルセロナ】

【ワースト選出】
・マルティン・モントーヤ(バルセロナ)

【選出理由】
世界で最も素晴らしいチームの素晴らしいプレーを見ることのできる観客
ダニエウ・アウヴェスがいなくなるのなら彼を使えばいいじゃない、などという妄想は今すぐ焼いてしまおう
冬に移籍できなかったのが吉と出るか凶と出るか・・・多分凶
あ、これ理由になってないぞ?


【左サイドバック】

【ノミネート】
・セバスティアン・ドゥバルビエル(アルメリア)
・ファンフラン・ガルシア(レバンテ)
・ファビオ・コエントラン(レアル・マドリー)

【ワースト選出】
・ファビオ・コエントラン(レアル・マドリー)

【選出理由】
彼の今シーズン最大の見せ場はどこか?
そう聞かれたら僕はハメスとのシンクロナイズドスローイングをあげます
しかもファウルスロー・・・いやあ笑わせてもらいました
ポルトガル代表だとそこそこのプレーを見せていたのに、マドリーでは出場機会すらまともに得られず
そりゃあガヤ(バレンシア)をマドリーが欲しがるわけです
だが残念だな、ガヤは移籍しないぞ!


【ピボーテ】

【ノミネート】
・アシエル・イジャラメンディ(レアル・マドリー)
・サミ・ケディラ(レアル・マドリー)

【ワースト選出】
・サミ・ケディラ(レアル・マドリー)

【選出理由】
膝の怪我があったとはいえ、彼の経験やキャリアを考えたら今シーズンは醜態を晒したとしか言えない
プレー面よりもピッチ外での話題を多く提供してしまうのは非常にいただけない
喜ぶのは全世界70億人のケディリスタだけだ!
・・・ところで、彼がマドリーを離れ別のチームに行ったとして、ケディリスタはどうなるのだろうか
私、気になります!


【CMF (2名)】
・ピティ(グラナダ)
・ルベン・ロチーナ(グラナダ)
・ファウスト・ロッシ(コルドバ)
・ブルーノ・スクリーニ(コルドバ)

【ワースト選出】
・ピティ(グラナダ)
・ファウスト・ロッシ(コルドバ)

【選出理由】
-ピティ-
数シーズン前に2桁ゴールをあげてみせた選手は今シーズン僅か1ゴール
パスも安易なものをひっかけたりと、足を引っ張る印象が多かった
彼が今シーズン活躍した試合といえば・・・どうしよう、コルドバ戦しか思いつかないや

-ファウスト・ロッシ-
バジャドリーで活躍したなどという役に立つのか微妙なユベントスブランドの選手は、2部7位から昇格したチームのせいもあってか平凡以下のプレーしかできず
まあ、チームの中ではそこそこ頑張っている方なのかもしれませんが、君の相方のルソがより良いプレーしているだけにね?


【右サイドアタッカー】

【ノミネート】
・ラス・バングラ(グラナダ)
・イサアク・クエンカ(デポルティーボ・ラ・コルーニャ)
・ギャリー・ロドリゲス(エルチェ)
・ジェラール・デウロフェウ(セビージャ)

【ワースト選出】
・イサアク・クエンカ(デポルティーボ・ラ・コルーニャ)

【選出理由】
前回の記事でクエンカのプレーに注文をつけた自分だが、彼はなぜ中央でのプレーをしていたのだろうか・・・
仕掛けるタイミング、パスするタイミング、クロスをあげるタイミングといったサイドアタッカーに必要な仕掛け時を間違っているという点は、同じバルセロナブランドのセビージャの選手にも言えるので、実は彼と選出を迷ったのだが、僅差でこちらが選出
彼の無意味な中央でのプレーがその一因と言っても良い


【左サイドアタッカー】

【ノミネート】
・ルベン・ガルシア(レバンテ)
・ロドリゴ・モレノ(バレンシア)
・コロ(エルチェ)
・ギャレス・ベイル(レアル・マドリー)

【ワースト選出】
・ロドリゴ・モレノ(バレンシア)

【選出理由】
3300万€というクラブレコードの移籍金で新生バレンシアの目玉としてやってきた選手は、公式戦4ゴール4アシスト3退場2暴力行為という素晴らしい成績を修めて、3試合を残しシーズン終了
本当にありがとうございました


【FW】

【ノミネート】
・アルバロ・ネグレド(バレンシア)
・トメル・ヘメド(アルメリア)
・ティエヴィ・ビフマ(アルメリア)
・アルフレッド・フィンボガソン(レアル・ソシエダ)

【ワースト選出】
・アルフレッド・フィンボガソン(レアル・ソシエダ)

【選出理由】
「大物」への階段を駆け上がるフィンボガソン―――
そんなタイトルの記事がUEFA.comに取り上げられたのは2014年の3月
そこから1年と2ヶ月が経った今のフィンボガソンは「大物」になったか?
答えは「Yes」である
そう、彼は紛れもない大物になったのである・・・
相手ゴール前で、やってくるボールを全てクリアするという超優秀なDFとしてね!
あれ、これFWのノミネートじゃ・・・





というわけで、以上の選手をシステムに当てはめたのがこちら
ところどころネタっぽい選出理由になってしまいましたが、そうでもしないとヘイト値を稼いで炎上しちゃいますからね!
そうしなくても多分燃える
ワースト選出はしましたが、能力的にもまだまだ飛躍の余地があったりする選手たち
来シーズン以降こそは活躍することを祈ってます
よし、これで消火できるな!


さて、今回はワーストイレブンということでお送りしましたが、次回の記事更新は明日5/13の夜となります
え?この記事のアップが5/13じゃないかって?気にするな
や、違うんです、本当なら22時位にアップしてる予定だったんです
それが3時間半遅れです
全て頭痛が悪いんですよ!

なんて戯言を抜かすのはやめにして・・・
次回の記事では今シーズンのベストイレブンを決めていきたいと思います
今回のようなネタではなく、しっかりとした真面目テイストでお送りしたいと思いますのでよろしくお願いします!

2015年1月26日月曜日

リーガ14/15 前半戦総括


リーガも19節が過ぎ、シーズン折り返しとなりました。

今シーズンは近年稀に見る接戦状態となっており、例年以上の盛り上がりを見せています。

そこで、今シーズンのプリメーラ全20クラブの前半戦総括を行い、後半戦への参考にしたいと思います。





【20位】 グラナダ 

勝点:14
2勝8分9敗
11得点31失点
Casa成績:1勝5分3敗 5得点10失点
Fuera成績:1勝3分6敗 6得点21失点

【基本フォーメーション】
1部昇格時から課題だった得点力は今シーズンも改善されず。
それどころか、昨シーズンまでの得点源だったヤシン・ブライミがFCポルトへ移籍したことで更に悪化、加えて守備陣も踏ん張れなくなったことで負のスパイラルへ陥る。
最終ラインのババン、マインスの両CBが奮闘を見せている一方で、中盤での守備が機能しておらず、フラン・リコとイトゥラは不用意なファウルでピンチを作り出すこともしばしば。
後半の巻き返しにはこの冬にレンタルで獲得し、レギュラーを早速掴んだロベルト・イバニェス、ラス・バングラの活躍にかかっている。

<後半戦のキーマン> ロベルト:イバニェス
バレンシアからこの冬レンタル獲得した右のサイドアタッカー。
スピードとドリブルに優れ、一人で状況を打開できる選手であり、攻撃の活性化が期待される。


【19位】 レバンテ

勝点:16
3勝7分9敗
13得点34失点
Casa成績:2勝3分4敗 6得点18失点
Fuera成績:1勝4分5敗 7得点16失点

【基本フォーメーション】
昨シーズン、守備を支えていたGKのケイラー・ナバスがレアル・マドリーへ移籍したことも関係したのか、失点が大幅に増加。
攻撃の攻め手も11/12シーズンにリーガに旋風を巻き起こした鋭いカウンターアタックは見られず。
ボール保持すらままならず、持っても前線に待ち受けるのはどちらかというとスピードタイプではない選手ばかりであり、攻撃に停滞感が漂う。
エル・ザールやチュメトラら、攻撃にアクセントを付けることができる選手はいるが、両名とも今シーズンはまともに出場できていない状況にあり、苦戦を強いられている。(前者は9試合、うち先発は1試合のみ。後者は10試合、うち先発は3試合)
更にレバンテに追い打ちをかけたのはアフリカネイションズカップによるディオプの離脱。
これにより、ただでさえ脆弱な中盤の守備はお察し状態に。(もともとディオプ、シソコの守備も良くなかったが)
前任者のホセ・ルイス・メンディリバルは解任され、ルカス・アルカラスが新監督に就任した後半戦、どのように巻き返すか注目したいところ。

<後半戦のキーマン> ルカス・アルカラス監督
今シーズン途中で解任されたメンディリバル監督の後を継ぎ、監督に就任。
昨シーズン、グラナダを残留に導いたように、求められるのは残留という最低目標。




【18位】 アルメリア

勝点:16
4勝4分11敗
17得点30失点
Casa成績:0勝3分6敗 6得点15失点
Fuera成績:4勝1分5敗 11得点15失点

【基本フォーメーション】

Casaでの成績が0勝とリーガ唯一のクラブとなっており、順位も18位と奮わない。
しかし、内容を見ると浮上の気配は見受けられる。
新監督のフアン・イグナシオ・マルティネスは11/12シーズンにレバンテを躍進させるなで、腕は確かであり、彼の就任後はチームが見違えるように良くなった。
負けたものの、レアル・マドリー、バルセロナ、バレンシア相手に接戦を繰り広げたのは記憶に残っているのではないだろうか。
特に1トップのヘメドはシーズン序盤の不調が嘘のように、JIM監督就任後は得点を量産。
ここ4試合で5得点を叩き出し、バレンシア戦ではあわやハットトリックの活躍も披露した。
JIM監督就任以降は改善傾向にある守備が更に統制されれば、順位を更に上げることも可能。

<後半戦のキーマン> トメル・ヘメド
マジョルカ時代に得点を量産したヘメドが後半戦になって戻ってきた。
得点感覚が戻ったことで、エドガル、ゾンゴ、ウェリントン・シルバらの前線のアタッカーの能力も引き出されるようになり、チームに良い雰囲気が戻っている。


【17位】 デポルティーボ・ラ・コルーニャ

勝点:17
4勝5分10敗
14得点31失点
Casa成績:3勝2分5敗 10得点18失点
Fuera成績:1勝3分5敗 4得点13失点

【基本フォーメーション】
ポジティブな印象が少なく、かつて世界を魅了した"スーペルデポル"は見る影なし。
メドゥンヤニン、カバレイロといった可能性を見せる選手がいる一方で、右サイドのレギュラーとして出場しているクエンカは全くインパクトを残していない。
本来ならサイドのタッチライン際でのプレーを得意とし、ボールを持っていても持っていなくても仕事をするバルサ時代の彼のプレーは、この2年間でピッチ中央まででしゃばり、サイドでの怖さを無くした上で中央で渋滞を引き起こす、という 謎の方向へ進化してしまった。
得点源となるべきFWの選手も、トチェはここまで2ゴール、ポスティガは1ゴールと物足りない。
冬に獲得し、オサスナ時代に得点を量産したオリオル・リエラの活躍に期待したいところ。

<後半戦のキーマン> オリオル・リエラ
得点不足にあえぐチームを救うために、リーガを経験したストライカーをイングランドから獲得。
実力、リーガでの経験は保証されており、彼が得点を奪えるかどうかが今後のデポルの命運を握る。



【16位】 エルチェ

勝点:17
4勝5分10敗
18得点35失点
Casa成績:2勝3分5敗 9得点15失点
Fuera成績:2勝2分5敗 9得点20失点

【基本フォーメーション】
18得点は昨シーズンと比べると上昇傾向だが、失点35はリーガ最低の数字。
1部での久々のシーズンとなった昨シーズンは堅守速攻を貫き残留を果たしたが、今シーズンは守備のバランスが悪く苦戦している。
1トップのジョナタスは得点を量産しており、守備が改善されればチームも波に乗ることができるだけにフラン・エスクリバ監督の手腕が問われる。
今シーズンは若干の色気を出してきたのか、無闇に持っては奪われるというシーンも目立つだけに、昨シーズン成功を収めた堅守速攻スタイルに戻ってしまうのも手ではある。

<後半戦のキーマン> ギャリー・ロドリゲス
今シーズンこれまで0得点1アシストと期待に応えられていないが、本来ならば更に結果を残せる選手。後半戦は更に得点に絡んでいきたい。



【15位】 ヘタフェ

勝点:17
4勝5分10敗
14得点27失点
Casa成績:2勝3分5敗 5得点12失点
Fuera成績:2勝2分5敗 9得点15失点

【基本フォーメーション】
このチームが抱えるスカッドや能力を考えたら本来ならこの順位にいるべきではない。
出だしは良かったものの、得点力のなさが仇となり、いつのまにやら降格圏間近。
ペドロ・レオンがサラリーキャップ制度により3ヶ月以上出場を認められない状況は、新戦力のヨーダのブレイクでなんとか凌げていたが、その逆サイドに位置するサラビアは成長を感じられないまま、気づけば結構良い年に。
FWも、近年のミクー、アドリアン・コルンガのように結果を残しているわけでもなく 、アルバロ・バスケスはポジションを失い、本来中盤のプレーヤーであるラフィタが務める始末では得点力不足も納得のもの。
中盤で攻守に貢献していたミチェルは去り(マデラは開幕前に契約解除、エレロは冬に中国へ)、コスミン・コントラ監督もミチェル・エレロと共に中国へ去っていった ことはヘタフェにとって大きな痛手。
新監督に就任し、古巣及びリーガでの指揮を久々にとることになったキケ・サンチェス・フローレス監督の采配次第ではEL圏内を目指せる陣容なだけに注目したい。

<後半戦のキーマン> ペドロ・レオン
今シーズンの序盤は1チームの給料上限を設定するサラリーキャップ制度の影響で、選手登録が認められていなかった。問題が解決し、ようやく出場できるようになった頃にはヨーダが彼のポジションで活躍しレギュラーを掴んでしまっているという状態。
しかし、彼のポテンシャルは確かなものであり、中盤の前目の位置であれば不自由なくできる選手であり、重要なピースになるだろう。


【14位】 コルドバ

勝点:18
3勝9分7敗
15得点28失点
Casa成績:1勝6分3敗 7得点10失点
Fuera成績:2勝3分4敗 8得点18失点

【基本フォーメーション】
シーズン序盤は"フェデ・カルタビアしか存在していないチーム"だったが、ここ最近は内容に改善が見られている。
フェデ・カルタビアは相変わらず好調をキープしているほか、序盤は怪我で出遅れたキャプテンのルソが中盤に創造力を付加させ、ギラスが前線でしっかりと決めるというパターンはチームの質を間違いなく上昇させている。
守備も向上を見せており、パンティッチ、イニゴ・ロペス、デイビドら3人のCBは試合ごとに良くなっている。
シーズン当初に期待されていたハーフナー・マイク、シスコ、リデル・マトスらは早々に失格の烙印を押されチームを後にしたが、冬に獲得したエディマールやベベが彼らの後を辿らないことを願う。
いずれにせよ、序盤の"リーガの異物"感は消え失せ、第20節ではレアル・マドリーを追い詰めるなど、このパフォーマンスを続ければ他のチーム次第ではあるが更に上の順位も目指せる。

<後半戦のキーマン> フェデ・カルタビア
昨シーズンのリーガのサプライズ選手。バレンシアからレンタルでやってきた今季はまさしくチームの中心となっている。プレーの選択が遅いという課題も改善されつつあり、今や彼なしではチームが成り立たなくなっている。
また彼の恩師であるジュキッチとの再会もプラス方面に働いてることと思う(バレンシア時代にトップチームに昇格させた他、バレンシアに来る以前からジュキッチの息子と共にプレーしていたのを見ていた) だけに、後半戦も彼の活躍が必要不可欠であるだろう。


【13位】 アスレティック・ビルバオ

勝点:19
5勝4分10敗
15得点25失点
Casa成績:3勝2分4敗 10得点10失点
Fuera成績:2勝2分6敗 5得点15失点

【基本フォーメーション】
昨シーズン無類の強さを誇っていたサン・マメス・バリアで3勝2分4敗という成績は誤算。
また15得点もこのメンツからでは物足りないもので、アドゥリスのみならずボルハ・ビゲラにも更なる活躍が求められる。
しかしそれ以上にベニャの不振が痛く、マンチェスター・ユナイテッドへ移籍したアンデル・エレーラの穴を埋めるどころか、自らが穴になってしまい、ここ最近は19歳のウナイ・ロペスにすら出番を奪われてしまっている。
ベニャの不調はイトゥラスペ、ミケル・リコのプレーにも影響し、トップ下が機能不全に陥っている状態ではミケル・リコの大胆な攻め上がりは披露できなくなり、イトゥラスペはロングボールを入れるしかない状態である。
ムニアイン、スサエタもパフォーマンスが良いとは言えず、長らく右サイドバックのレギュラーを務めていたイラオラはデ・マルコスにポジションを奪われ、退団の噂も出てきてしまっている。
いずれにせよこのままでは残留争いに巻き込まれることは間違いなく、早々に落とし所を見つける必要がある。

<後半戦のキーマン> ベニャ・エチェバリア
上記で述べた通り、現在のビルバオの"穴"となってしまっている。
ベティス時代のプレーさえできればチームの舵取りを安心して任せることができるが、このままのプレーに終始するなら、いっそ彼を諦めてしまうのも手。


【12位】 レアル・ソシエダ

勝点:19
4勝7分8敗
19得点24失点
Casa成績:4勝2分4敗 14得点11失点
Fuera成績:0勝5分4敗 5得点13失点

【基本フォーメーション】
何をしたいかわからないままハゴバ・アラサテ監督が解任され、新たにデイヴィッド・モイーズ監督が就任したことにより注目度が一気に上がったラ・レアル。
内容的には一気に改善、というわけにはいかないが、それでも少しずつプラスの方向へ向かっている。
とはいえ、モイーズ就任後も勝ち星が増えているわけではないのも事実。(勝ち点は増えているが)
本拠地のアノエタでは今シーズン監督を務めた3人の監督がそれぞれレアル・マドリー、アトレティコ・マドリー、バルセロナを破り、バレンシアには引き分けるなど上位陣には強さを見せるが、下位には取りこぼすなど実力が安定しない。
またアウェイでは1勝もできずと散々な出来である。
しかし、モイーズ就任後はカウンターとポゼッションを組み合わせ、よりゴールに迫る機会が増えており、あとはアギレチェ、フィンボガソンらの奮起を待つばかりである。
現状ではカルロス・ベラにおんぶにだっこ状態なので、攻撃陣全体の活躍が必要不可欠。

<後半戦のキーマン> セルヒオ・カナレス
グリーズマンがアトレティコに去ったことで左サイドでの出番を確保したが、決して良いプレーを見せているということではない。
才能のある選手なだけに、得点もアシストも増やしていきたい。


【11位】 セルタ・デ・ビーゴ

勝点:21
5勝6分8敗
18得点21失点
Casa成績:3勝3分3敗 12得点10失点
Fuera成績:2勝3分5敗 6得点11失点

【基本フォーメーション】
シーズン序盤こそチーム全体が連動し、攻守において魅力あるチームだったが、バルサ戦勝利のあとは得点を奪うことすらできない試合が続き、気づけばボトムハーフで折り返し。
昨シーズンは15位で折り返したことを考えれば前進しているのだが、序盤の戦いを見れば物足りないとも言える。
ラリベイ、ノリート、オレジャナら3人が得点を量産していたのは序盤のみで、そこからは何をしても得点を奪えずという状態だった。
得点を取ることさえできれば、自慢のパスワークとショートカウンターを組み合わせた戦い方はリーガでも屈指なので、まずは攻撃の再確認から後半戦を始めよう

<後半戦のキーマン> ホアキン・ラリベイ
バルセロナ戦では決勝ゴールをあげるなど、これまで7得点。
しかし肝心のバルセロナ戦以降では出場停止があったとはいえノーゴールでは話にならない。
セルタの得点が前線の3人に依存しているだけに、ラリベイの復活次第でチームの行方も変わるでしょう。


【10位】 ラージョ・バジェカーノ 

勝点:23
7勝2分10敗
20得点33失点
Casa成績:2勝1分6敗 8得点14失点
Fuera成績:5勝1分4敗 12得点19失点

【基本フォーメーション】
今シーズンも例年通り守備を無視して攻撃一直線、元気にパコ・ヘメスのポゼッションサッカーを実践中のラージョ・バジェカーノ。
アトレティコから再びレンタルでやってきたラージョ育ちのレオに加え、両ウィングにカクタとアキーノを揃え、中盤のトラショーラス、バエナ、ブエノらが攻撃の形を作るという哲学は健在。
今シーズンの傾向としては、ポゼッション率は例年より低い値となったが、それでも58.7%という高い数字を叩きだし、2位の座を手にしている。(1位はもちろんバルセロナの70.1%)
一方で、例年に比べサイドからのクロスやロングボールも増えており、より工夫が見られるようになった。
両サイドのカクタ、アキーノらも好調であり、特にカクタはこれまで全試合先発出場。
リーガでは異質なテンポでの仕掛けやスピード、そして確かな技術でラージョの攻撃の中心に君臨、これまで活躍していたラス・バングラが手も足も出ず、レンタルで出されてしまうほど。
チェルシーでは出番を得られず、近年はレンタルでたらい回しにされているが、今シーズンの活躍は眼を見張るものがあり、チェルシー復帰も夢ではなさそう。(使われるとは思いませんが)
気がかりなのはティトで、怪我によりしばらく離脱する見込み。
相変わらず守備はあってないようなものなので、ティトの早期復帰が待たれる。

<後半戦のキーマン>  マヌーショ
これまでリーガ全試合に出場しているが、実は先発出場は3試合のみ。
これからもFWの位置はレオが務めることが予想され、マヌーショがいかに途中投入でチームを良い方向へ導けるかが鍵となる。


【9位】 エスパニョール

勝点:23
6勝5分8敗
22得点29失点
Casa成績:5勝3分2敗 14得点9失点
Fuera成績:1勝2分6敗 8得点20失点

【基本フォーメーション】
内容的には乏しい試合が多いものの、セルヒオ・ガルシアとカイセドがチームを牽引し勝利をモノにしている。 (とかなんとか言ってたらこの記事書いている最中にアルメリアに3発快勝。うーむ)
カイセドはここ数試合でゴールを量産しており、国王杯ではバレンシア、セビージャに勝利する原動力にもなった。
中盤ではビクトル・サンチェスとカニャスが君臨し、しっかりと中を締めつつ、機を見て攻撃的に行くことができている。 
これに加え、スーパーサブとしてストゥアーニ(今シーズン6得点)やスペイン代表にも定着したカシージャなど、目立たないながらも堅実に勝ち点を積み上げている。

<後半戦のキーマン> ルカス・バスケス
今シーズン、ブレイクした選手の一人。
ボールを持った時のドリブルやコース取りには一見の価値ありで、ストゥアーニからレギュラーを奪い取るまでに至った。




【8位】 エイバル

勝点:27
7勝6分6敗
24得点25失点
Casa成績:3勝3分3敗 13得点14失点
Fuera成績:4勝3分3敗 11得点11失点

【基本フォーメーション】
今シーズンのリーガにおけるサプライズ。
クラブ史上初の1部挑戦ながら、鋭いカウンターアタックを武器に8位という高順位につけている。
特筆すべきはダニ・ガルシアで、適切なポジショニングでチームの攻守に貢献しており、インターセプト数ではリーグ3位、守備の貢献はもちろんビルドアップ能力にも長けている。
一方で、これまでチームの守備を支えてきたラウル・アルベントサがこの冬、プレミアへ移籍したことで守備の弱体化も懸念されるが、前半戦同様の戦いを見せれば、最低目標である残留は容易に達成できそう。

<後半戦のキーマン> マヌ・デル・モラル
レギュラーを獲得するには至っていないものの、ここ数試合は結果を残しつつある。
このままスーパーサブとして試合を動かすピースとなるか、レギュラーを手にして常にチームの助けとなるか、注目したい。


【7位】 マラガ 

勝点:31
9勝4分6敗
22得点20失点
Casa成績:5勝3分2敗 13得点7失点
Fuera成績:4勝1分4敗 9得点13失点

【基本フォーメーション】
ここ数シーズン、カバジェロの壁に阻まれ出場機会を得られていなかったカメニが大活躍。
これまでリーガのベストGKの一人といえるプレーを披露しており、彼を中心とした守備組織の出来は失点20という少なさにも如実に現れている。
カマーチョ、ダルデルの働きも無視できず、攻守のバランスがとれている。
冬のマーケットでストライカーだったサンタクルスが離れたものの、アムラバトは昨シーズンのマラガを引き上げた選手であり、更にはバジャドリーで活躍したハビ・ゲラを獲得したことで得点力の向上を狙いたい。(そのハビ・ゲラ、早速ゴールを決めるなど活躍中)

<後半戦のキーマン> ハビ・ゲラ
加入後2試合目の20節で早速ゴールを決め、結果を残す。
中盤の並びは流動的であり、アムラバトのサイド起用も考えられるため、ハビ・ゲラの仕事は多くなりそうな予感。




【6位】 ビジャレアル

勝点:35
10勝5分4敗
32得点17失点
Casa成績:6勝0分3敗 18得点9失点
Fuera成績:4勝5分1敗 14得点8失点

【基本フォーメーション】
今、リーガで最も"ノッている"チーム。
昨年9月のレアル・マドリー戦以降、全ての試合で得点をあげており、アトレティコ相手には勝ち星をあげるなど、素晴らしいシーズンを過ごしている。
今シーズン、ラシン・クラブから加入した前線のビエットは欧州初挑戦ながらゴールを量産しており、名実ともにエースとなりつつある。
一方でCBのレギュラーとして守備を支えていたガブリエルが2000万€でアーセナル移籍が決定。
ムサッキオが怪我から復帰したもののコンディションは上がっていないため、守備には不安も。
攻撃陣はレギュラー陣と、モイ・ゴメスは好調なものの、昨シーズンのトップスコアラーであるジオバニ・ドス・サントスが未だ無得点は気になる所。
いずれにせよ、規律の取れた組織からの流麗なパスサッカーはかつて欧州を席巻したビジャレアルを思い出させ、加えてカウンターの切れ味も鋭く、どんなチームでも簡単には勝てそうにない。(実際、バレンシアに1-3で負けて以降は7勝3分)

<後半戦のキーマン> マテオ・ムサッキオ
今シーズンは怪我でしばらく離脱していたこともあり、これまで6試合の出場に留まっている。
ガブリエルがチームを去る後半戦では彼の働きが重要になる。
ガブリエルとビクトル・ルイスという展開力を備えた2人のCBの関係は崩れるため、後方からの展開は難しくなるでろうことが予想されるため、本職である守備でどれだけ以前のパフォーマンスへ戻せるかが鍵。


【5位】 バレンシア

勝点:38
11勝5分3敗
35得点17失点
Casa成績:8勝1分1敗 23得点7失点
Fuera成績:3勝4分2敗 12得点10失点

【基本フォーメーション】
ピーター・リムがオーナーに就任し、長年苦しめられていた財政問題が解決されたことが大きな要因ではあるものの、それ以上に充実している印象。
オタメンディとムスタフィのコンビはリーガ屈指のCBコンビであり、オタメンディはクリア数、空中戦勝率でリーガ1位、どんな体勢からでもクリアに行ける優秀なCBに。
中盤を見ても、柔らかく天才的なボールタッチを誇るアンドレ・ゴメス、パスの捌き手ながら得点能力も開花しつつあるパレホ、広大な守備範囲を誇るハビ・フエゴに加え、中盤全てのポジションを高次元でこなせるエンソ・ペレスを冬に獲得したことで基本となる4-3-3の他にフラット型4-4-2、3-4-3、3-5-2、4-1-4-1、4-2-3-1など状況に合わせて様々な選択肢を採れるのも強み。
一方でFW陣は物足りない印象であり、パコ・アルカセルはシーズン開幕当初のゴールラッシュが嘘のようにゴールから見放されている他、ネグレドやロドリゴももう少し頑張って欲しいところ。
また、ホームの成績はアトレティコと並びリーガ最高であるものの、アウェイでは勝ち切れない試合が多いのも後半に向けて懸念すべきところ。

<後半戦のキーマン> エンソ・ペレス
冬にベンフィカから2500万€で獲得したスター選手。
ここ数試合はドブレピボーテの一角で起用されているが、レアル・マドリー戦ではアンカーで起用された他、アルゼンチン代表ではサイドで起用、トップ下もできるとあり、非常にポリバレントな選手。
新加入選手とは思えない働きをデビュー戦のレアル・マドリー戦で披露しており、彼の加入で様々なオプションが可能となったのは大きい。


【4位】 セビージャ

勝点:39
12勝3分3敗
30得点17失点
Casa成績:7勝3分0敗 19得点5失点
Fuera成績:5勝0分3敗 11得点12失点

【基本フォーメーション】
中盤で攻守ともに奮闘していたステファン・エムビアが怪我で離脱したものの、メンバー的には落ちておらず。
1トップのバッカは絶好調で既に11得点(20節のバレンシア戦で12得点目)を記録し、デニス・スアレスのアイデアをバッカが最大限に活かし、アレイチュ・ビダル、ビトロらがアクセントを加えるなど、攻撃面では近年のセビージャでもかなりのレベルにある。
一方でデウロフェウと守備陣には一抹の不安もあり。
前者に関しては、プレー選択の判断が遅く、自らチャンスを潰すことが多く見受けられる。
後者では守備ラインで絶対的な存在であるのはコケとパレハだけであり、他のポジションは中々選手を固定できない状況にある。
20節でクリホヴィアクが怪我をしたため、彼が離脱となれば守備面では更に苦しい状況となりそうな状況である。

<後半戦のキーマン> グジェゴシュ・クリホヴィアク
セビージャを支える屋台骨。
中盤でのハードな潰しをしたと思えば、次のシーンではクレバーなカバーリング、足元の技術もあり組み立てもできるという高レベルのピボーテの選手。
怪我の程度が心配されるが、彼が健在であればセビージャの躍進は続くと予想される。




【3位】 アトレティコ・マドリー

勝点:41
13勝2分4敗
37得点18失点
Casa成績:8勝1分1敗 24得点8失点
Fuera成績:5勝1分3敗 13得点10失点

【基本フォーメーション】
ジエゴ・コスタ、ビジャが抜けたFW陣にマンジュキッチ、グリーズマンを、フィリペ・ルイスが抜けた穴にはアンサルディとシケイラを獲得したことでクオリティを維持。
グリーズマンはフィットに時間がかかったものの、現在では得点量産体制に入っている。
また、注目されたGK人事でも、モヤが安定した仕事を披露してクルトワの穴をしっかりと埋めた。
昨シーズンと比べるとヘディングでの得点が大幅に増えており、実に全得点の半分がヘディングによるものだが、やはり若干の攻撃力不足も目立つ。
7年半ぶりに復帰したフェルナンド・トーレスの存在が攻撃にどのように作用するか見ものです。
また、昨シーズンまで絶対的な存在だっったミランダが怪我で離脱していた間にホセ・マリア・ヒメネスが台頭。昨シーズン2試合のみの出場に終わったが、ミランダの不在を感じさせないパフォーマンスを見せてます。

<後半戦のキーマン> フェルナンド・トーレス
国王杯のレアル・マドリー戦で2ゴールを記録し、復活の兆しを見せる。
チェルシー、ミランでの苦しい日々から解き離れたように、自らの家で生き生きとしているトーレスは一見の価値あり。
シメオネが要求する守備の貢献はできる選手であり、あとはオフサイドの本数を少なくしてDFラインとの駆け引きをモノにしたい。


【2位】 バルセロナ

勝点:44
14勝2分3敗
48得点9失点
Casa成績:8勝0分1敗 32得点4失点
Fuera成績:6勝2分2敗 16得点5失点

【基本フォーメーション】
19節で9失点という堅守を誇るのはマスチェラーノの気配り、ブラボの好パフォーマンスに加え、ピケの復調も大きく、バルセロナの守備を打ち破ってゴールを奪うのは困難である。
一方で攻撃陣は物足りない印象であり、アウェイでの得点力はホームのものの半分となっている。
イニエスタの不調により、最終ラインでの崩しが少なくなっている状態にある他、スアレスがもっと貪欲にゴールを狙わなければ怖さも半減してしまうもの。
中盤を固められるとダニエウ・アウヴェスがクロスをあげるマシーンと化してしまうため、この際の解決策を早急に見つける必要があるが、移籍市場から閉めだされているため現有戦力から見つけるしかないのがもどかしいところ。

<後半戦のキーマン> ルイス・スアレス
W杯での愚行から復帰して数ヶ月経つが、求められている数字は残せていない。
動きはバルサにフィットしており、アシストも多く記録しているだけに、もっと得点にひたむきな姿勢になるべき。
スアレスが中央、メッシが右サイドという形も増えているだけに、更にゴールへ近づくシーンを増やしたい。

【1位】 レアル・マドリー

勝点:45
15勝0分3敗
62得点15失点
Casa成績:7勝0分1敗 27得点5失点
Fuera成績:8勝0分2敗 35得点10失点

【基本フォーメーション】
公式戦22連勝を記録するなど、ポジティブな話題が多かったものの、内容的には疑問符の付く試合も多く見られた。
特にビジャレアル戦は負け試合に限りなく近く、バレンシア戦では完全に押さえ込まれてしまい、最新の20節ではかろうじて勝ったもののコルドバ相手に完全な負け試合を演じてしまっている。
クロース、イスコ、ハメスの"ファイヤーフォーメーション"ではクロースの位置を狙われて守備に綻びが見られる他、ディ・マリアの移籍や、モドリッチの負傷離脱が中盤の安定を欠く要因ともなっている。
攻撃面ではロナウドが結果を残し続けているものの、ベンゼマは孤立するシーンが多くなり、ベイルも数字ほどのプレーを披露しているわけではない。
選手の質を考えれば間違いなくリーガ最強であり、アンチェロッティが中盤の落とし所をどうつけるか注目したい。

<後半戦のキーマン> イスコ
攻撃のセンスは当然ながら、守備にも奮闘するようになり一段上の段階へ登った印象がある。
ディ・マリアの役割を求めるのは酷だが、彼にしかできない仕事もあるだけに、他の選手との連携からチームの舵取りを行いたい。